喘息の敵は室内にあり

5月最後の日曜日はあいにくの雨になりました。関西は6月上旬に梅雨入りが予想されています。雨が続くとなんとなく気分が落ち込みがちになりますが、喘息のお子さんにとってはしんどい季節であり、さらに憂鬱になっているのではないでしょうか😔

気管支喘息の主要な原因は吸入アレルゲンです。アレルゲンとはアレルギー症状を引き起こす原因となる物質のことを指しますが、吸入アレルゲンは口や鼻から体に侵入することでアレルギーを起こします。室内環境のアレルゲンには、チリやホコリなどのハウスダスト、ダニ、カビ、犬や猫などのペットの毛があります。梅雨のシーズンは生暖かく、湿気が多いので、ダニやカビの繁殖に非常に適した環境になります。お部屋、特に寝室は毎日掃除や換気をし、天気の良い日はお布団を干すことで吸入アレルゲンを減らすことができます。また、エアコンの使用頻度が増えてくると思いますが、お手入れができていない場合はエアコンがカビの巣になってしまいます。久しぶりに電源を入れる場合はお掃除された後が良いと思います。

あと、喫煙されている家族はいらっしゃいますか?別の部屋、あるいは外で吸っているから影響はないとおっしゃる方がいますが、そんなことはありません。タバコの煙には数千種類の物質が含まれていて、喘息悪化の原因になります。喫煙後は喫煙者の体に有害物質が付着し、室内に持ち込まれてしまいます。また、加熱式タバコや電子タバコの新型タバコでも有害成分を含むエアロゾルを発生させ、その影響は2m近くに及びます。人が歩く時に発生する風やドアの開け閉めで簡単に拡散します。

ただ、家でいくら気をつけていても、外出先で喘息発作が出てしまうこともあります。そのような場合に備えて、喘息では発作が出てない時も行う維持療法が重要です。維持療法には内服薬や吸入薬を、重症度に合わせて使います。目標は「症状がない健康な日常生活」です。

喘息は長期的な管理が必要です。「最近ゼーゼーが酷くなってきた」「今の治療薬で発作が出ないか不安」「なかなかお薬が飲めない」など、心配や不安なことがあればご相談ください😊

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