ワクチンの接種間隔

7月に入り、当院に受診してくださる患者さんが徐々に増えてきています。保育園や幼稚園、学校が本格的に始まり、風邪のお子さんが多くなってきましたし、湿疹や鼻炎など、治療したいけど外出を控えられていた方がお越しになられています。ワクチンデビューをする2か月の赤ちゃんもいらっしゃいます。 私が赤ちゃんの頃(昭和の話ですが!)に比べて、今は定期で接種できるワクチンの種類が多く、お子さんも、一緒に受診されるお父さんお母さんも大変です。いつ接種できるのか、次はどのワクチンなのか、いつまでに接種しないといけないのか、わからなくなってしまいますよね。 ワクチン間隔は、①次にワクチン接種自体が可能になるために必要な期間と、②同じワクチンをまた接種するまでにどれぐらいの期間をおけば良いか、この2つの要素を考えます。 ①について ワクチンは、病気の原因となるウイルスや細菌の感染する能力を失わせた不活化ワクチンと、ウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくした生ワクチンの2種類に分けられます。2種類以上のワクチンを別々の日に接種する場合、不活化ワクチンは1週間以上、生ワクチンは4週間以上の間隔をあけて次のワクチンを接種します。これはワクチン同士の干渉を防止したり、ワクチンによる副反応が起こるかもしれない時期は様子を見るためです。 ②について 同じワクチンを複数回接種することで、体に病気を覚えさせ、しっかり免疫をつける必要があります。生ワクチンは毒性を弱められたウイルスや細菌が体内で増殖して免疫を高めていくので、接種の回数は少なくて済みます。一方、不活化ワクチンは自然感染や生ワクチンに比べてワクチン接種でつく免疫が弱いため、何回か追加接種が必要になります。どの程度期間をおいて、2回目、3回目のワクチンを接種ができるようになるかは、ワクチン毎に決められています。 接種開始時期も異なりますし、混乱してしまうお父さんお母さんも多いと思います。最近ではお子さんのお誕生日を登録すると、接種時期を教えてくれるアプリもあります。また、接種時期がずれてしまった場合でも、接種可能なワクチンもありますので、悩まれた際はご相談ください!

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